Monthly Archive: 9月 2008

中孝介さん


一昨日、中孝介さんと会った。J-Waveのインターネットラジオ、
『Brandnew-J』の企画で、1時間45分に渡る中孝介さんの
特集番組にゲストとしてお招きいただいたのだ。
中さんとは5年前、奄美大島の奄美パークで開かれた朝崎郁恵さんの
コンサートを見に行った時に朝崎さんに紹介され会っている。
なんとその時、ピアノを弾いていたのが、今、NSOのメンバーの
高橋全さんなのだ。これも島がとりもつ縁かもしれない。
その後も中さんの歌と演奏はライブでは何度か見ているのだが、
改めて会って話をするのは初めてだった。
中さんは、本当に素朴でまっすぐな島の青年という感じで、
奄美大島の話を始めたら、ふたりとも話が止まらなくなってしまった。
収録の合間もずっとシマの話で盛り上がり、共通の知り合いも
多いものだから、盛り上がる盛り上がる。
実際の収録よりも合間の会話の方が面白かったんじゃないかと
ちょっと反省。(笑)
中さんのニューアルバム『絆歌』(きずなうた)から選んだ3曲に
僕の自然音を重ねたミックスも用意して番組の中で流した。
彼の透き通る様な美しい歌声は、自然音と見事にブレンドし、
独特の世界がそこに広がった。中さんもスタッフもみんなすごく
気に入ってくれていたのが嬉しかった。
またNSOのアルバムのかなから、奄美大島の夜の海をイメージした曲
『Eclipse』を聞いてもらった。この曲をメディアで流すのは
初めてなのだが、僕は大好きな曲なのだ。
収録後「これを機会にまたなにか一緒にやろうね」と握手して別れた。
  〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 
*この模様はインターネットラジオ『Brandnew-J』で、
 オンエアされますので、お時間のある方はパソコンでアクセスして
 是非聞いてみてください。
*放送日
第1回 :10月 3日 金曜日 22:00〜23:45
第2回 :10月10日 金曜日 22:00〜23:45 
*『Brandnew-J』のサイトはこちら
*中孝介さんのサイトはこちら

レコーダー購入・生録ガイド


『リニアPCMレコーダー購入・生録ガイド』という本が出版された。
これは昨今マーケットを賑わしている「PCMレコーダー」と総称される
小型の録音機のバイヤーズガイドブックだ。
各メーカーのレコーダーを紹介しながら、それぞれの機種を徹底的に
比較検証している。またフィールドレコーディングの基礎を優しく
判りやすく解説しているので、まったくの初心者の方でも楽しく
学ぶことが出来る優れモノだ。
この本の中に僕のインタビューも掲載されているので、それも
あわせて見ていただけるとありがたい。(・・とひっそり宣伝)
それにしても、どうして今までそれほど注目されることのなかった
レコーダーが急に注目され、各メーカーからもぞくぞくと新機種が
発売されるようになったのかが判らない。IC レコーダーも含めると
この市場はどんどん拡大しているようで、僕のように録音を仕事に
している者にとってはとても嬉しい現象ではある。
もし少しでも録音やフィールドレコーディングに興味のある方は
是非チェックしてみてください。
*出版元のインプレス社のサイトはこちら

丸ビルライブレポート


audioac_130.jpg

少し古い話になってしまうが、8月2日の丸ビルでのライブの模様が
『オーディオアクセサリー』誌の130号に掲載された。
とても丁寧にレポートされた記事なので、ご紹介します。
この『オーディオアクセサリー』誌は、日本で最も信頼度の高い
オーディオ専門誌として知られていて、僕も『自然音漂流』と題して
フィールドレコーディングに関する連載記事を書かせてもらっている。
かなりマニアックな雑誌なので、オーディオに興味のない方は
なんのことだか判らないような内容かも知れないが、興味のある
方は一度本屋さんでチェックしてみてください。
*ライブレポートはこちら

朝崎郁恵ライブ無事終了

昨夜、青山円形劇場での朝崎郁恵さんのコンサートが無事終了した。
このコンサートは朝崎郁恵さんのベストアルバムの発売を記念したものだ。
朝崎さんとの出会いは6年くらい前に初めて奄美大島に行った時に
偶然手にした写真集『うたばうたゆん』についていたCDを聞いて
大ショックを受けて以来のおつきあいだ。
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*楽屋でもギターを弾き続けていたゴンチチのおふたり
ゲストもそうそうたる顔ぶれで、ゴンチチさんを筆頭に、NHKの大河ドラマ
「篤姫」の音楽を担当し一躍注目された吉俣良さん、高橋全さん、それに
レギュラーサポートバンドの黒木千波留さん、川村亘平さん、徳原大和さん、
新原恭子さん、という豪華な顔ぶれ。そんななかに加えていただいただけで、
本当に光栄なことだと思う。
青山円形劇場の楽屋は小さく、男部屋1つ、女部屋1つという割り振り。
この顔ぶれがひとつの部屋にいるのだから、その賑やかなことといったらない。
初めて会った人達も多く、自己紹介をした頃はお互いおとなしくしているのだが、
慣れてくると楽屋話に花が咲く。
全さんが吉俣さんに飲まそうと、焼酎&ビールをご用意。残念なことに
吉俣さんは今日は車ということで飲めなかったのだが、飲んでるのと
変わりないくらいテンションが高く、僕も初対面だったのだが、昔から
知っているのではというくらい話が盛り上がった。
ビールをちびちび飲んでいるそのかたわらで、ゴンチチさんが延々
作曲&リハに励んでいる。その生ゴンチチをさかなにビールをちびちび。
いやぁ〜、贅沢なことですね。思わずリクエストしそうになった。
gon_asa.jpg
*ゴンチチと朝崎さんのリハーサル風景
そうこうしているうちに開演となり、出番が迫ってくるとちょっと
緊張してくる。その緊張をほぐすために(?)ビールをちびりちびり。
楽屋話が盛り上がり、ここには書けないような話で大笑いするたびに、
外の係りのひとに、会場に声がもれてます、としかられる。
それでも懲りずにアホ話で盛り上がる我らオッサンミュージシャン。
ゴンチチさんが見事なステージを終えると、その後は僕と高橋全さん
チームだ。朝崎さんが段取りを間違って、笑いをとってくれたので、
リラックスしてスタート出来た。
まずは奄美の夜の森だ。こわ〜いこわ〜いシーン。そこに朝崎さんが
ちょうちんをさげて再び会場に入る。ステージの周囲を歩きながら歌う。
奄美の夜の雰囲気のなかに全さんのリリカルなピアノが響き、そこに
朝崎さんの入魂の島唄。
夢がかなった。本当に夢がかなったと思った。
2曲目は僕の大好きな「今ぬ風雲節」。僕のCD「AMAMI」にも
収録されている曲だ。静かな波から徐々に大きな波へと変わるに
つれて、朝崎さんの歌声も力強く反応する。あぁ〜たまらん!
そしてアッという間に夢のステージは終わり楽屋へと戻る。
ふぅ〜〜!やったやった〜〜!!
楽屋にいた人達が、口々に素晴らしかったと誉めてくれた。
自分で言うのもなんだが、本当に素晴らしい出来だったと思う。
全さんのピアノも最高だった。この3人の共演は僕の夢だったので、
それがかなったことが何より嬉しかった。

*終演後、朝崎さん、全さん、吉俣さん、僕、そしてスタッフの皆さん

あまみんちゅドットコム

amaminchu.jpg
「あまみんちゅドットコム」というサイトに僕のインタビューが掲載された。
「あまみんちゅ」というのは奄美大島出身の人のことで、名前からも
判るように、このサイトは奄美大島に関連した情報を、東京を拠点に
全国に発信するというコンセプトで運営されている。
インタビューのバックナンバーの一覧を見ると、朝崎郁恵さんをはじめ、
そうそうたる顔ぶれで、いずれも奄美大島出身の方か、奄美と深い関係を
持っておられる方ばかりだ。奄美大島の出身でもない僕が、そんな中に
加えていただけるのは、本当に光栄なことだと思う。
もちろん僕にとって奄美大島は非常に特別な場所であり、自分自身が
アーティストとして少なからず成長した場所なので、奄美に対する
思いは人一倍強いと思っている。それを奄美の人達が受け止めて
くれているのが本当に嬉しい。
インタビューの内容も非常に良くまとまっており、僕のことを
とても理解してくれているのが判って嬉しい。
そんなわけで、興味のある方は是非読んでみてください。
*「あまみんちゅドットコム」はこちら

伊是名の思い出


*夜の晴れ間にあらわれた13夜月
伊是名を明日出ると決めた日、宿のご主人カズさんにそのことを伝えた。
カズさんは、「じゃあ今日は飲みましょう」と言ってくれた。
荷造りをし、島をもう一度ひとまわりし、港のターミナルに行き
ネットをつないでもう一度台風の状況を見る。やっぱり沖繩に
まともに向ってきている。このままでは18日のコンサートまでに
帰れなくなってしまう。やはり明日帰ろう。
島で世話になった人達に挨拶をしてまわり、となりのマーケットで
ビールを買って宿に戻った。カズさんはまだ圭一さんと一緒に
ビーチサンダル彫刻に熱中していた。ビーチサンダルに名前を彫ったり
模様を彫ったりしているのだ。
「もうすぐ終わるから飲みましょう」
「いいよ。部屋にいるから声かけて」
部屋に戻り、テラスのイスに腰をかけて、海をながめながら
ビールを飲んだ。伊是名に来てから何度も繰り返したことだ。
このテラスで飲むのが大好きだった。これもしばらく出来ないと
思うと胸がいたかった。
1缶飲み終わり、下の様子を見に降りたら、食堂ではカズさんの奥さん、
圭一さん、カズさんの友人ご夫婦が集まって、ビールを飲みながら談笑していた。
「お〜、ジョーさん、調度いい。さあ飲みましょう。」
料理自慢のカズさんの手料理をつまみながら飲んだ。最初はビールで乾杯。
その後カズさんが「緑」という新潟のお酒を出してきた。このお酒の
送り主は、僕をカズさんに紹介してくれた大和のヘアアーティスト、関谷さんだ。
島の人はよく飲む。一升瓶はアッと言う間に空になった。次は濁り酒だ。
これも本州から送られてきたもののようだ。これもアッサリ完飲。
最後はやっぱり島酒(泡盛)だ。楽しい時間はアッという間に過ぎて行く。

圭一さんが、「ジョーさん、これプレゼントするよ。持って帰って。」
それは圭一さんが今日彫っていたビーチサンダルだ。見事な模様が
彫られている。ハイビスカスの花びらまでが綺麗に彫られている。
「これもらっても、もったいなくてはけないよ。」
「いいです、いいです。ばんばんはいてくださいよ。」
「じゃあ、これうちの壁にかけて飾っておくよ。ありがとう!」
お礼に「NSO」のCDをあげた。
そして一行は、まだ飲むぞ!とばかりカラオケへと出かけていくのだ。
島の人達は暖かい。こちらが心を開くと誰もが暖かく迎えてくれる。
その心に触れると痛めていた心も癒されていく。
きっとまた来よう。伊是名島は本当に美しい島だ。

Back To TOKYO


昨日東京に戻った。天気図を見ると、出発予定の16日には那覇空港が
暴風域に入る可能性が高く、今回の台風の進路の遅さから考えると
18日のライブまでに戻れない可能性が高かったので、やむなく
東京に戻ることにした。この朝崎郁恵さんとの共演だけはなんとしても
出たかったし、これに穴を空けるわけにはいかない。
まさに断腸の思いでの決断だった。
僕が狙っていたのは15日夜から16日明け方にかけての満月の
夜の海を録ることだった。もくろみでは、台風が通り過ぎた後の
静かな満月の夜の海を録りたかったのだが、台風13号の驚くほど
遅い動きはのため、満月の夜も晴れることはないことが判った。
それどころが、台風は進路を東に変え、まともにこちらに向って
来る様子だった。
目的を果たせず島を出るのは本当に残念だが、まあしょうがない。
きっとまた島に来いということだろう。
そんなわけで、無事、東京に戻ってきました。

今朝の台風状況

昨夜も強い風が吹き続けた。強い雨が降り続き、カミナリが落ち続けた。
今朝も状況はあまり変わっておらず、依然風は強く、雨もざあざあ
降っている。島の場合こうなると他にやることがなく、部屋でじっと
しているしかない。
今回のこの台風13号は進む速度が遅いため、まだしばらくこういう
状態が続きそうだ。とほほ。。。
マイクはとても風に弱いので、暴風雨をうまく録るのは至難の技だ。
しかもそれを録ったからといって、それを人に聞かせて気持ち良いと
思ってもらえるとは思わないので、録らない。
人が聞いて気持ちいいものを録る、というのが自分の基本だから。
そんなわけで、暴風雨の音を期待されている方には申し訳ないが、
それは録らないと思います。(たぶん)
実は僕が狙っているものは外にあって、まあ言わばそれのために
島にとどまっているわけだが、それは録れた時点でお教えしよう。
というのは、今の状況だとそれすらキビシイかもしれないので。
まあ、これも自分の運というか巡り合わせなので、録れないなら
録れないで、また島に来いということなのだろう。

台風

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*今朝の仲田港の海。こんなに波が高いのは来て以来初めて。
今朝の島内放送で、フェリーの運航が通常通りとアナウンスされた。
昨夜は一晩中強い風が吹き荒れていたので、まさか運行されるとは
思っていなかったので、心が揺れた。
「帰ろうかな?」
台風の進行が遅いため、ここ数日は台風の影響を受けるだろう。
そうすると、なかなか音を録るのは難しく、それだったら早く
帰った方がいいんじゃないだろうか、と思い初めていたのだ。
でもそれは表面的な理由であって、自分の中に不安と里心が
同時に芽生えてきているのを感じていた。
ラップトップを抱えて、港のターミナルに向った。
島の中でネットに繋がるのはターミナルビルの中だけなので、
一日に1回か2回ここに通うのが日課なのだ。
港の職員の人をつかまえて、本当に運行されるのか確認した。
フェリーの予約状況を確認した。乗れる。帰ろう。。。かな?
迷う。どうしよう。迷う。
那覇から東京に向う飛行機の予約状況を調べてみた。
空席はある。どうしよう。。。
もう一度、職員の人と話し、明日以降の運行状況も聞いてみる。
基本は通常通りの運行だそうだ。少し気が楽になった。
今日乗り過ごすと明日から止まってしまうのではないかという
不安はなくなった。
このままいても音は録れないかもしれない。でも、この島で
台風を迎えるなどという経験はなかなか狙っても出来ない
ことだろう。こういう時にしか見えないものがあるかもしれない。
こういう時にしか録れない音もあるかもしれない。
このまま島を出たのでは悔いが残る。
よし居よう。
そう決めた。
そんなわけで、予定通り、16日まで島にいます。

朝崎・全・ジョー !!

Aoyama.jpg
ライブのお知らせです。
来週、9月18日(木曜日)、青山円形劇場で開かれる朝崎郁恵さんの
CDリリース記念ライブに、僕と高橋全さんがゲスト出演します。
朝崎さんとは奄美大島がつないでくれたご縁で、ずっと親しく
させていただいていて、僕の作品『AMAMI』でも1曲歌って
いただいている。最初に朝崎さんと高橋さんの「うたばうたゆん」
(写真集版)を聞いた時は心の底から驚いた。
最初にライブを見た時は涙が止まらなかった。
もともとネイチャーサウンドオーケストラをやろうと思ったきっかけは、
高橋全さんとふたりでユニットをつくり、そこに朝崎さんをゲストに
迎えて、すごいライブをやろう、というのがそもそもの始まり
だったのだ。
そんな朝崎さんと全さんとの共演がやっとやっと実現することとなった。
これは自分にとっても、本当に夢がかなった、というくらいの
出来事で、当日は気合いを入れて望みたいと思っている。
お時間のある方は、是非のぞきに来て下さい。
*コンサートの詳細はこちら