Monthly Archive: 6月 2007

フォステックス 55 Studio

今日は昭島にある音響メーカー、Fostex の試聴スタジオに遊びに行った。
このスタジオは、開発部の重鎮、宮下氏の設計の元、数年前に完成したもので、
今までも何度か遊びにいかせてもらっている。この部屋はともかくどんでもない
くらい良い音がする。というのも、室内音響は当然のことながら、電源まわり、
ケーブル類等、これでもかというくらいの贅沢の極みで作られていて、
も〜たまんないくらい良い音がするのだ。
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*新開発のPA用スピーカー
今日は、PA 用の新しいスピーカーを開発したから見においで、とのことで
はるばる出かけていった。このスピーカー、PA 用という概念からは
かけ離れたとんでもないイイ音のするスピーカーで、特に自然音のような
繊細な音を再生したときにその威力を発揮する。
はぁ〜〜〜、とため息が出るくらい良い音がしていた。
いずれNSOのライブ用に、4本くらい作ってくださいね、うん、いいよ、
なんて会話をはずませつつ、僕のだぁ〜〜い好きな「RS-2」のシステムに
切り替える。
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*スーパ=ツィーター付き超カスタムメイドのRS-2
この「RS-2」は、NHKのすべてのスタジオに納品されているモニターで、
1本200万くらいするのだが、とんでもない良い音がする。しかもこの
スタジオにあるモデルは、市販モデルにスーパーツィーターを加える他、
徹底的にアップグレードされている。このスタジオにはそれが5本あり、
5.1 サラウンドシステムが組んである。これで「YAKUSHIMA」を聴いて
いると、もう本当に本当にたまんないくらい、すんばらしい良い音が
するのだ。もう身体も心もとろとろになってしまうくらい良い音がする。
はぁ〜〜〜、こういうスタジオを死ぬまでには持ちたいものだ。
*フォステックス RS-2 の情報はこちら

グレゴリー・コルベール展


今朝から身体も心も重かった。理由は分からない。ともかく何もかもが嫌になり、
すべてから逃げ出したくなるくらい、気分が重くなっていた。
今日の予定をキャンセルし、掃除、洗濯をしたが、まったく気分は快方に
向かわない。こういう時は美しいものを見るに限る。
友人が教えてくれた、グレゴリー・コルベール氏の展覧会に行くことにした。
彼のDVD作品は、以前に近所のバーで見てイスから転げ落ちるくらい
ショックを受けたのだが、その彼の展覧会がお台場で開催されているとのこと。
会場はこの展覧会のために建設された臨時美術館、ノマディック美術館。
美しい! 美し過ぎる!
動物と人間の深い触れあいを通して、命の重さ、生命の美しさを表現
しているように感じた。本当に心の深いところに染み込んで来る。
自分の身体に溜まった澱が少しづつ洗い流されていくのを感じた。
会場を出たときにはもうすっかり気分が良くなっていた。
帰りに原宿駅で降り、明治神宮を散歩して家に帰った。
この展覧会は、今週日曜日(24日)まで開催されているそうだ。
お時間のある方は、是非ご覧になって下さい。
*グレゴリー・コルベール氏の展覧会『ashes and snow』の情報はこちら

朧の森に棲む鬼


『朧の森に棲む鬼』(おぼろのもりにすむおに)というお芝居がある。
主演は市川染五郎さん。このお芝居がDVDになって発売されるそうで、
その宣伝用の映像の環境音を担当した。
最初にお話をいただいたとき「おどろおどろしい森の音が欲しい」
と言われ、すぐにぴんときた。もうこれしかない!という音がある。
奄美大島で収録した夜の森の音をベースにしよう。奄美の夜の森は
本当に怖いのだ。もうアイデアはすぐにひらめいた。
映像をDVDでもらう。ただ時間がない。早い時間にベッドに入り、
夜中に起きて仕事を始めた。進めるうちにどんどん入り込んでしまって、
つぎつぎとアイデアがわいてきて、それを加えていく。
うう、、、、こわい! こわいぞ〜〜!
導入部分は、夜の森。おどろおどろしい奄美の夜の森だ。
そして遠雷が響く。
そこに効果音的なこわ〜い音楽が入る。
そして市川染五郎さんのセリフ。
染五郎さんのセリフがえらくかっこよく、一晩中聞き続けているうちに、
すっかり覚えてしまった。
『この世に鬼より怖いものがあるのを教えてやろうか。
それは俺だよ。ライ様だよ!』
セリフが終わると同時に落雷を落とした。そして豪雨となる。
ああぁ〜〜〜〜こわい!
数時間で終わるだろうと思っていた作業だったが、結局朝まで
やってしまった。久しぶりの徹夜である。
でも、出来上がりは会心のものと言って良いくらいの仕上がりとなった。
本当に嬉しくて気分が充実して、なんとも言えないいい気持ちになった。
そのまま明治神宮に出かけて、良い仕事が出来たことのお礼にお参りした。
この映像クリップは、全国の映画館で「ハリーポッター」の本編が
上映される前に流れるとのことだ。これを映画館で聴いたら・・・
ううう。。。。こわいだろうなぁ〜〜〜 (笑)

朝崎ーウォンー全


朝崎郁恵さんのライブを見た。場所は青山にある『月見ル君想フ』。
昨夜は、ピアノに僕の大好きなウォンウィンツァン さん。
これは行かないわけにはいかない!
会場に着くと、高橋全さんを始め、友人知人が満載。
やぁ〜やぁ〜どうも、の連発を終える頃、ライブは始まった。
うぅ〜〜ん! 朝崎さん、やっぱりヤバイくらい素晴らしい!
ウォンさんのピアノも力強く美しかった。
今まで朝崎さんが、いろんなピアニストと共演されるのを見てきたが、
ほとんどの場合、全さんが作り上げたスタイルを下敷きにしたケースが
多く、少々物足りなく思っていたのだが、ウォンさんは
全く独自のスタイルを築き上げていたのが素晴らしいと思った。
ライブが進むうちに、高橋全さんが楽屋方面に消えたかと思ったら、
なんとステージに登場!!
「えぇ〜〜〜!!マジですか!!」
僕は最初に朝崎さんのCD「うたばうたゆん」(写真集)を聞いて
ハンマーで脳天をブッ叩かれたくらい衝撃を受けたのだが、そのCDで
ピアノを弾いていたのが高橋全さんだった。
そして東京で朝崎さんー全さんのライブを見て、号泣したことがある。
その後、全さんは朝崎さんとの共演から離れていくのだが、ファンの
僕としてはいつか是非見たいと思い願っていたその夢の共演が、
いきなり目の前に現実となって現れた。
そして、名曲「おぼくり〜ええうみ」!
もう泣いちゃいました。本当に涙がじわぁ〜〜っとにじんでしまいました!
朝崎さん、最高! 全さん、最高!
その後、お店で関係者打ち上げに参加させていただき、なんとなんと
全さんがウォンさんを紹介してくれた。
ウォンさんはおよそ10年ほど前に友人の勧めでCD「SATOWA」を聞いて
ぶっ飛んで以来、大ファンでいつかお目にかかりたいと思っていた。
共通の友人はたくさんいるのだが、ニアミスはあってもなかなか
実際にお会いする機会がなかった。その思いが10年ぶりにかなったわけで、
お会い出来て本当に嬉しかった。
ウォンさんも僕のことを知っていて下さったのも本当に嬉しかった。
酔いも手伝って、録音のこと機材のこと、、、延々話し込んでしまった。
そうするうちにおひらきとなり、朝崎さんにご挨拶して店を出た。
夢がふたつもかなってしまった、本当に心がとろけるような素敵な夜だった。
*朝崎郁恵さんのサイトはこちら
*ウォンウィンツァンさんのサイトはこちら
*高橋全さんのサイトはこちら

白百合女子大学

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今日は白百合女子大学で、臨時講義をした。テーマは「水」。
TINGARAつながりの友人であり、僕のライブにもいつも遊びに来てくれる
M准教授のお招きで行かせていただいた。
いつものトークライブと違って、女子大生を前にしての講義はなんだか
少々緊張したが、話を進めるうちに、だんだん興味を示してくれる学生も
いてくれて、あっという間に時間は過ぎていった。
それにしても90分の授業というのは実際には結構長く感じるもので、
終わった後は少々ぐったりしてしまった。M准教授は通常1日3回、
多いときには、4回の授業をなさるとのこと。やはりプロはすごいな。
疲れたとは言え、若い人と話するのは面白い。なんといってもフレッシュで
瑞々しい感性に触れるのは、自分自身の刺激にもなって楽しいものだ。
いつまでも年代を越えたコミュニケーションが出来る自分でいたいと思う。

NSO第1回目ライブ、無事終了!


昨夜、六本木のマドラウンジで、『The Nature Sound Orchestra』の
船出と言える、第1回目のライブが無事終了した。
2ステージやったのだか、1回目も2回目も盛況で多くの立ち見のお客さん
もでて、ぎっしりの満員だった。
実はこの日のお昼頃から、なんだかドキドキし始めて、そわそわと
落ちつかなかった。あれれ? これ、なんだろ、こんなの初めてだ、、、
時間と共にドキドキの度合いが強まっていく。不安でドキドキというより、
むしろワクワクに近いような感じだったかもしれない。
自分自身、このプロジェクトに賭ける思いは強く、気合いも入って
いたので、遂にこの日がやって来た!という嬉しさがドキドキにつながった
のだろう。
それにしても、楽屋にいて思ったことがある。
このプロジェクトに関わるスタッフの数とその熱意だ。
それもそれぞれの分野で長年キャリアを積んできた強者ばかりが
このプロジェクトを支えてくれようとしている。これは新しくスタート
したばかりのプロジェクトとしては極めて異例のことで、本当に幸運な
ことだと思う。長年の友人がスタッフに加わってくれて、そのみんなの
気持ちが嬉しくてたまらなかった。
そしてこの第1回目のライブに駆けつけてくれた、多くの友人知人に
見守られながら、NSO を乗せた船は静かにゆったりと海に浮かんだ。
高橋全、藤井尚之、そして僕。この3人を乗せた舟は、これからどこを
目指して行くのだろう。この先には何が待っているのだろう。
それを思うとさらにドキドキしてくる。
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*ネイチャーサウンド・オーケストラのオフィシャルサイトはこちら

mono マガジン & TOKYO FM

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mono マガジンにインタビュー記事が掲載された。これはTOKYO FM の
「Daily Planet」という番組との連動企画で、誌面のインタビューの
続きが放送で聴けるという面白い企画だ。放送は、6月11日、20:23 から
の予定。本屋さんにお立ちよりの際は、チラリと見てみて下さい。
ところでこの収録の当日、インタビュー、番組収録も終わり、さあ写真を
ということで、撮影場所に移動したら、なんとホリゾン(バックね)は
立ってるわ、照明は立ってるわ、カメラマンさんは6×6 みたいなカメラを
用意しているわ、というエライ本格的な撮影で、さすがにかなり恥ずかしかった。
*mono マガジンのサイトはこちら
*TOKYO FM『Daily Planet』のサイトはこちら