Monthly Archive: 10月 2009

Sさんの死

先週、Sさんが亡くなったとの知らせをもらった。
僕の誕生日の翌日だった。あわてふためき、取るものも取り敢えず
ご自宅へと駆けつけた。そこには生前と変わらぬ笑顔をたたえて
横たわるSさんがいた。今にも起きてきて、「お〜〜」と
手をさし出してくれそうなほどの安らかなお顔だった。
Sさんは僕の友人のお父様で、僕が中学の頃、歩いて数分の
ところに住んでおられた。その後転勤されたが、友人に会いに
行く度にお会いし、食事をご馳走になったりしていた。
そして20数年の月日が流れる。
3年ほど前、僕が東京に拠点を持ち住み始めた頃、Sさんが横浜に
住んでいらっしゃることを知る。すぐに会いに行った。
Sさんは「お〜〜」と手を差し出し、握手してくれた。
その日は鳥鍋をしようということになり、僕が作った。
僕と同様、濃い味が好きなSさんはとても美味しそうに食べてくれた。
「またこの鳥鍋を作りに来てくれ」
それから月に一度くらいのペースで鳥鍋を作りに行った。
毎回、とても美味しそうに食べてくれて、本当に喜んでもらえるのが
嬉しかった。僕の父は亡くなって10年を越えたが、Sさんは
父にとても似ていた。それもあって、まるで自分の父親にやり残した
親孝行をさせてもらっているような気がしていた。
Sさん一家は僕のことを、僕の両親や姉が呼んでいたように
「たけちゃん」と呼ぶ。
僕が仕事で忙しくてなかなか行けない時、Sさんは
「たけちゃんはどうしてるんだ。また鍋を作りに来るように言ってくれ」と
お母様や友人に伝えていた。
入院されてから1度だけ前日に鳥鍋を作り、それを病院に持って行った
ことがある。それを美味しそうに食べる姿が最後となった。
死は人間が誕生するのと同様に、祝福されるべき出来事だと思っている。
ひとつの人生を無事に全うしたことに対して、おめでとうと言って
しかるべきだと思っている。
そう考え始めたのは、父の死をむかえる直前だったと思う。
それでも父が死んだ時は泣いた。本当に悲しかった。
残された者にとっては、やはり悲しいには違いないのだ。
別れるということはやはり心引き裂かれるように痛い。
僕のことを自分の息子のように可愛がってくれたSさん。
またいつかどこかで会いましょうね。
それまでは、「さようなら」
そして、これからもよろしく!

オンザロック


僕が『オンザロック』と言うと、お酒の話だとお思いだろうが、今回は違う。
ある日、いつものように明治神宮を散歩していたら不思議なものを発見。
宝物殿の前にある広いはらっぱの真ん中にに流れる小さな川。
そのほとりにいくつか大きな岩があるのだが、その岩の中のひとつに
丁寧に文章が書かれているのを見つけた。

写真を見ていただけるとお判りのように、とても丁寧に書かれている。
良く見てみると、英語ではない。僕には何語なのかも判らない。
なんだか詩のようにも見えるのだが、さっぱり内容が判らない。
誰が、何故、そして何を書いたのだろう。
もし判読出来る方がいらっしゃったら、教えていただきたい。

Sand Animation

サンド アニメーション(Sand Animation)というのをご存知だろうか。
これは前回の日記「泉州に生まれて育ち〜」のコメント欄に、僕の友人の
ロス在住のカメラマン、茅野裕樹さんが教えてくれた。
見てみて心の底から驚いた! スゴイ!スゴ過ぎ!!
ショーは若くて美しいサンドアニメーターの Kseniya Simonova が
大きなロウソクに火をともすところからスタートする。
水平に置かれた台の上に敷き詰められた砂。そこに恐ろしいほどの
スピードで、指と手で絵を描いていく。その表現の美しいこと。
そして、一度描いた絵の上にさらに絵をたしたり、一部を消して
まったく違う絵を描いたりしながらストーリーを展開していく。
会場のオーディエンスはあまりの美しさと、ストーリー展開の
素晴らしさに思わず涙する。
恐らくウクライナ語だと思われるナレーションが理解出来なくて
残念だったが、それを差し引いても十分心に響く感動があった。
ウクライナが生んだ美しきアーティスト、Kseniya Simonova。
才能と美貌を兼ね備えた若き天才だ。
是非見てみてください。

*HIROKI、すごいもの教えてくれてありがとう!

『泉州に生まれて育ち〜』

皆さん、「泉州」をご存知だろうか。
泉州というのは、大阪府南部に位置する、高石市、泉大津市、忠岡町、和泉市、
岸和田市、貝塚市、泉佐野市、熊取町、田尻町、泉南市、阪南市、岬町を
含む地域をひっくるめて「泉州」と呼ばれている。
僕は大阪市内に生まれ育ったのであまり縁はなかったのだが、
ネットサーフィンをしていてめちゃくちゃに面白いものに
ぶちあったったのでご紹介しよう。
泉州、岸和田、と言えばご存知「だんじり祭り」。
この勇壮な祭りをテーマにした「うわさのまつり」という動画を発見。
これがめちゃくちゃ良く出来ているんですよ。
曲を作られたのは、地元のミュージシャンたばたのたぁさん。
歌っているのはご子息のTABASUKEさん。
CGを作られたのは、泉佐野市で「大工食堂」という食堂を
経営されているダイクマコトさん。
曲も映像も本当に素晴らしく楽しいんです。
一度見ただけで「泉州に生まれて育ち〜〜」という
フレーズが頭にこびりついてしまいます。
是非、ご覧になってみて下さい。
*動画「うわさのまつり」はこちら