機材関係

PCM-D1

新しい機材と出会った。 SONY PCM-D1。ステレオマイクを内蔵したコンパクトな
録音機だ。去年の秋に発表されて以来、そのルックスのカッコ良さに加え、充実した
スペックをそなえたこのマシンが気になってしかたがなかった。
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それが、ある共通の友人を介して開発に関わった方と知りあい、その方を通じて
開発チームの方々とお会いする機会に恵まれた。なんという幸運!
そして、初めて実際に手にして思ったこと。。。カッコイイ!! カッコ良すぎ!
持つだけで興奮してしまう。自分が中学生の頃に初めてソニーのカセット
テープレコーダーを買ってもらった時と同じくらいドキドキした。
そんなにドキドキさせてくれる機材に出会ったのは本当に久しぶりだと思う。
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(新しい仲間を優しく見守るフリッツ)
商品企画を担当された方、実際に開発された方のお話をうかがえばうかがうほど、
この機材に込められた、こだわり、情熱、愛情、それが強く伝わってくる。
それは実際に手に取って触れているだけでも感じるくらい強烈な思い入れを感じる。
そういう気持ちは、モノを作る人間共通のものなので、心が共振してしまう。
こういう言い方は失礼かもしれないが、久しぶりにSONY らしい製品が出た、
という印象だ。少年時代にあこがれたSONY ブランド。そのソニースピリッツが
これでもかというくらい込められているのが嬉しくてたまらない。
開発部の方が言った言葉がとても印象的だった。
『これは自分が欲しかった物を作ったんです。』
それはまさに自分の作品作りと共通するものなので、強烈に心が震えた。

(早速、明治神宮で試し録り。愛機フリッツとPCM-D1の仲むつまじい2ショット!)
*PCM-D1の詳しい情報はこちらをごらん下さい。

Linn 9000

久しぶりの自宅スタジオに帰って、置いてある古くから使っている機材を
見ていると、あれ? こんなの持ってたんだ! なんて発見があって面白い。
そんな中で1番のお気に入りは、
このフォーラットーリン9000(Forat Linn 9000)だ。
確か、89年か90年くらいに買ったと思う。
それ以来ずっと最高のお気に入りだ。
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これはかなり初期の頃のドラムマシンで、最初のサンプリング機能付きだっと思う。
しかも8bit サンプリング!
今は24bit のサンプラーが当たり前になった時代だ。
それから考えるとどれくらい古いか判っていただけると思う。
それでもこのマシンが好きな理由は、音がいいからだ。
bit 数が低いので、高域の再現性はかなりヤバイのだが、
低域のパンチ力は高精度の最新マシンよりも強力だ。
もうひとつ好きなところは、Groove (グルーブ)が素晴らしいからだ。
グルーブというのは、ノリということなのだが、その感じが独特でカッコいい。
いくらマシンとはいえ、ドラムマシンには固有のキャラクターがあって、
ノリもそれぞれ違う。このリン9000 は古いシーケンサー部が
全体を駆動しているので、かなりタイミング的にはよれる。
そのよれ方がとてつもなく魅力的なのだ。
それにシステムがシンプルだから扱いやすい。
直感的にどんどんシークエンスを組んでいける。
そういう意味では、とても楽器的に作られたマシンだと思う。
僕は他に新旧交えて5台のドラムマシンを持っているが、
リンのシークェンスセクションが1番使いやすい。
この『フォーラット(Forat)』というのは、
リンのカスタムメイドをする会社で、ロスの北西部スタジオシティーに
ファンキーなオフィスとスタジオがある。
この会社は、Linn 9000を発表した直後に倒産した Roger Linn社 から、
この、Linn 9000 というモデルを大量に買い取って、
新しいバージョンのシステムを持ったチップに乗せ変え、
ボディーに新しい塗装をほどこし売り出した。
これがウケたんですね。新しいカラフルな塗装もカッコ良かったし。
すぐに、当時ジャネットジャクソンなどのプロデュースで有名な、
ミネアポリスファンク軍団、テリールイス & ジミージャムや、
ベビーフェイスなどのR&B プロデューサー&アーティストに
もてはやされた名機だ。
加えてこのリン9000は、右上にむき出しの大型ディスプレイが
取り付けられていて、暗いスタジオでも操作が楽なようにしてある。
そしてこのテストモデルの以降のモデルは、
ディスプレイにちゃんとワクがついたケースに収められている。
欠点は、・・・・壊れやすいこと。
今まで何度修理に通ったことか。
それでも可愛がっているマシンだ。今度はこれを日本に持っていこうかな?