Monthly Archive: 4月 2005

僕はあるときから自分の肩書きをそれまでの『音楽プロデューサー』から
『自然音録音家』に変えた。英語表記で『Nature Sound Artist』。
それはこれを一生続けていくのだ、という自分に対する決意だった。
自然の音を録音し始めてもうずいぶんになるが、それほどの決意を持ったのは
実はそれほど昔のことではない。

きっかけはいくつかあるような気がするが、ひとつは自然音の本当の美しさに
気がついたことかも知れない。
ある日、ロスの自分のスタジオで、奄美大島で収録した波の音を聞いている
ときのこと。波の音が、それまで聞こえていた感じとはまったく違って聞こえ始めた。
「ん？ なんだこの美しさは！ すごい！すごすぎる！！」
完璧に美しいと思った。『Perfect=パーフェクト』
本当にパーフェクトな美がそこにあった。
なぜこれほど美しいのだろう？ そしてはっと気がついた。
自然音は、神がつくった音だからだ！ だから完璧に美しいのだ！！
神が創った音＝『God Made Sound』
それから今まで聞いていた自然の音が、まったく違って聞こえるようになった。
今まで長年音楽の世界にいたわけだが、音楽は人間が創った音。『Man Made Sound』。
完璧に近づこうと努力するが、決して完璧にはならない。それが音楽の、人間の美しさだと
思っている。どちらが良い悪いではない。どちらも同じだけ美しいと思う。
そして、この完璧なる美、『God Made Sound』の世界を、より多くの人に伝えたい！
そういう思いが沸き上がってきた。
それがこれを自分の『仕事』と決めたひとつのきっかけだった。

皆さん、ようこそ『Joe Okuda Blog』へ！
いよいよ joeokuda.com の開設とJoe Okuda Blog のスタートとなりました。
日々の出来事、音楽のこと、自然音のこと、等々、思いついたことを
書いていこうと思っています。どうかよろしくお願いします。
さて、こうやってjoeokuda.com と Joe Okuda Blog をスタート出来るように
なったのは、ある出合いがきっかけでした。
僕が「屋久島」をテーマにした映像作品の制作のため、４月半ばから東京の
僕の友人のスタジオで、作業を続けているときのこと。
このスタジオを経営している僕の20年来の友人であるもりもっちゃんが、
ある日、
「今日、のりさんが来るよ」となにげに言うのです。
「えええっ！！のりさんって、、、あののりさん？！ 東京にいるの？」
「そだよ。今、彼東京で仕事してるんだよ。知らなかったの？」
のりさんというのはロス在住のコンピュータの達人で、今から10年以上も
前に、僕がロサンゼルスでネットマガジン「クリアライトコネクション」を
スタートさせたときに、大きな力を貸してくれた人。
ここ数年、連絡をとりあっていなかったこともあって、何をしているのか
知らなかったのだが、まさか東京にいて、しかも僕の友人のスタジオの
ひと駅先に住んでいるとは！
早速のりさんに連絡をとり、数日後大門の居酒屋で再会の杯をかわすことにした。
昔話に花を咲かせながら、酔いもいい感じにまわっきた頃、彼がポツリと言った。
「ねえジョーさん、そろそろ joeokuda.com やりましょうよ。」
「え？ joeokuda.com かあ、、、やりたいね、、やろうか！」
それはまるでデジャブのようだった。10年前、コスタメサにある焼き肉屋で
のりさんに、自分のやりたいことを告げ、力を貸してくれないか、と頼んだ
ときに、彼が快諾してくれた、あのシーンが蘇ってきた。
そしてそのときのクリアライトのパートナーが、もりもっちゃんだったのだ。
人との出会いというのは本当に不思議なものです。
そんなわけで、スタートすることとなったこのブログ、いつまで続くのかは
お楽しみ。でもなるべく楽しく続けられるように頑張りますのでよろしく！
昨日、のりさんがスタジオに遊びに来た時にポツリと言ったこと・・・
「継続は力ですから」
１０年前とまったく同じことを言った。