奄美の旅(2日目)


今朝は午前3時に起きてロケハンに。目指すスポットが宿から少し遠いので、
早めに出ることにした。もちろん外は真っ暗闇。空には満天の星。
そして、日食2日前の月が出ていた。日食の夜は新月なので、新月2日前。
こんな細い月も好きだな。
暗いうちから山道を登り始める。何回経験してもやっぱり怖い。
出来ることなら宿に帰りたい。だって本当に怖いのだ。
だったらなんでこんなことをやっているのだろう。
しばし自問自答。
5時前になると空は白み始める。山に登る途中でえ!?っというくらいの
鳥の声。慌てて車を停めて、外に出てみると、見事な鳥達の大合唱。
慌ててマイクを立て、録音を開始する。
うわぁ〜〜〜、すげ〜〜! ホントにありとあらゆる鳥達が
まるで、2日後にやってくる日食を祝うかのように、楽しそうに鳴いている。
うわぁ〜〜!
夢中になって録っていると、遠くから1番鳥のコケコッコ〜〜
ぶふふ。。。まあいいか。そのうち、狼のような獣の遠吠え。
ん? なんだこれ? 犬か? 犬には聞こえない。
犬の遠吠えは聞き覚えがある。ホントにまさに狼なのだ。
しかし、しばらくしてからまた獣の声が。あ、さっきの声と同じ
所から聞こえてくる。今度は普通に犬の声だ。
きっと犬も何かを感じているんだ。

夜もすっかり明けて、空が明るくなった頃に、僕の大好きな神社の
麓に到着。途中の道は草が伸び放題に延びていて、訪れる人が
いないのが良く判る。ここは里からとても遠く、シマの人でも
まず訪れることは無い。ただ、この神社はシマで最も古く、
奄美に最初に神様が降り立った場所だそうだ。
僕は島に入った日と、帰る日にはここにお参りすることにしている。
高い峠のてっぺんにあり、赤い鳥居をくぐると手で積まれた石段が
延々と続く。これでもかこれでもかというくらい登っていく。
もちろん息も絶え絶え、汗が拭き出す。
ようやくてっぺんにたどり着くとそこには小さな祠がある。
扉には鍵はかかっていない。靴を脱いで祠にはいりお参りする。
島の神様に、今回の収録の無事をお祈りする。
こうするとなんだか余分に力がもらえるような気がする。
その後、日食の当日に録ろうと思っている場所に移動する。
何度も何度も細い林道を往復しながら、ここだ、という場所を探す。
まだ100パーセント、ここだ! という場所は決まっていないが、
きっと当日になるとひらめくものがあるだろう。
すべては運次第、ということだと思う。

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