Yearly Archive: 2008

至誠館開設35周年


昨日、至誠館開設35周年記念の式典に出席した。
至誠館というのは、明治神宮のなかにある武道場で、その開設35周年を
記念して、写真集『魂をみがく武道〜明治神宮 至誠館』が作られたのだが、
僕はこの写真集に添付されるDVDの制作監督をやらせていただいた。
武道とは今まで全くと言って良いほど縁もない僕が、この大役を受けたのは、
僕が東京を拠点として間も無い頃に、明治神宮に取材の申し込みをした際に
広報を担当されていた、Fさんからの依頼だったからだ。
Fさんにはその後何度も取材の件でお世話になっていたし、それにも増して、
武道とは縁がなくても是非僕に、と言って下さったので引き受けた、
という経緯だ。
宮司の中島さんとは、TINGARAのイシジマ氏から紹介を受けていたので、
中島さんも二つ返事で了解してくださったとのことだった。
そんなわけで、厳しい条件の中でなんとかDVDを作り上げたご縁で、
今回の式典に出席させていただくことになった。
式典には中島宮司、至誠館館長の稲葉先生をはじめ、至誠館に関わる
歴代の重鎮の皆様がご出席されていて、その中で僕のようなものが
来賓として手厚くおもてなしを受けたことは、本当に身に余る光栄だった。
本当に恐縮してしまい、身の置き所がないほどだったのだが、
中島さん、稲葉先生にまで大変気を使っていただき、さらにDVDの出来栄え
にもお誉めの言葉までいただき、さらに恐縮。
式典後の直会と呼ばれる食事会でも最前列の貴賓席に座らされ、
さらに恐縮。すべてが終了して、参宮口の門をくぐった時には
全身の力がふぅ〜っと抜けてしまうほど緊張&恐縮の連続であった。(笑)
それにしても明治神宮がただ大好きで、参拝客にまじってぶらぶらと
散歩し始めて3年余り。まさかこれほど深いご縁をいただくことに
なるとは夢にも思っていなかった。

暇、終わりました。

最近、会う人ごとに「ブログ読んでますよ。暇なんですってね。」と言われる。
「暇なんだってね〜」と電話をくれた友人もいた。
「暇なんだったら飲みにいきましょうか」というメールも何通かもらった。
思った以上にブログを読んで下さっている方が多いのにも驚いたが、
そういうまわりの反応が面白かった。
でも。。。
幸せはそう長くは続かない。(笑)
また平常通りくらいの忙しさに戻ってしまった。まだまだあの7月、8月の
オニのような忙しさではないが、暇でやることがないということもなく、
そろそろじりじりと忙しさの陰が忍び寄って来ているのを感じる。
コメントを下さった皆様、電話やメールで誘って下さった皆様、
ありがとうございました。時間を見つけて飲みに行きましょう!

*写真は本分とはまったく関係ありません。(^_^;)

暇です。

暇です。珍しく。
7月、8月と、オニのような忙しさが続き、そのまま沖繩に2週間行き、
戻ってからもライブ、取材、ラジオ出演と目まぐるしい日々が続いたと
思っていたら・・・・
いきなり暇になりました。
これもフリーランスの常なのだが、たまんないくらい忙しいかと思えば、
いきなりエアポケットに落ちたように暇になったりする。
あんなに忙しかったのだから、これもご褒美のようなものだと思い、
暇を楽しむようにしようと思うのだが、いきなり時間が沢山出来ると、
それはそれで何にもしないで、ぼぉ〜っとしていることが多い。
このブログの最後に書いた日から10日も経っている。暇ならまめに
書けば良さそうなものなのだが、あまりにもいきなり暇になったので、
書くことが無くなってしまったからだ。
ただ、この暇がいつまでも続くわけではなく、今月後半からまた
目まぐるしい日々がやってくるような気がするので、せいぜい今のうちに
楽しんでおいた方が良さそうだ。
そんなわけで、今日は朝から散歩に行って、それから部屋の掃除、
溜まった洗濯物をかたずけて、さぁ〜〜て何しようかなぁ〜〜?
だれか遊んでくれ〜〜
asayake.jpg
*写真は本文とはなんの関係もありません。(^_^;)

中孝介さん


一昨日、中孝介さんと会った。J-Waveのインターネットラジオ、
『Brandnew-J』の企画で、1時間45分に渡る中孝介さんの
特集番組にゲストとしてお招きいただいたのだ。
中さんとは5年前、奄美大島の奄美パークで開かれた朝崎郁恵さんの
コンサートを見に行った時に朝崎さんに紹介され会っている。
なんとその時、ピアノを弾いていたのが、今、NSOのメンバーの
高橋全さんなのだ。これも島がとりもつ縁かもしれない。
その後も中さんの歌と演奏はライブでは何度か見ているのだが、
改めて会って話をするのは初めてだった。
中さんは、本当に素朴でまっすぐな島の青年という感じで、
奄美大島の話を始めたら、ふたりとも話が止まらなくなってしまった。
収録の合間もずっとシマの話で盛り上がり、共通の知り合いも
多いものだから、盛り上がる盛り上がる。
実際の収録よりも合間の会話の方が面白かったんじゃないかと
ちょっと反省。(笑)
中さんのニューアルバム『絆歌』(きずなうた)から選んだ3曲に
僕の自然音を重ねたミックスも用意して番組の中で流した。
彼の透き通る様な美しい歌声は、自然音と見事にブレンドし、
独特の世界がそこに広がった。中さんもスタッフもみんなすごく
気に入ってくれていたのが嬉しかった。
またNSOのアルバムのかなから、奄美大島の夜の海をイメージした曲
『Eclipse』を聞いてもらった。この曲をメディアで流すのは
初めてなのだが、僕は大好きな曲なのだ。
収録後「これを機会にまたなにか一緒にやろうね」と握手して別れた。
  〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 
*この模様はインターネットラジオ『Brandnew-J』で、
 オンエアされますので、お時間のある方はパソコンでアクセスして
 是非聞いてみてください。
*放送日
第1回 :10月 3日 金曜日 22:00〜23:45
第2回 :10月10日 金曜日 22:00〜23:45 
*『Brandnew-J』のサイトはこちら
*中孝介さんのサイトはこちら

レコーダー購入・生録ガイド


『リニアPCMレコーダー購入・生録ガイド』という本が出版された。
これは昨今マーケットを賑わしている「PCMレコーダー」と総称される
小型の録音機のバイヤーズガイドブックだ。
各メーカーのレコーダーを紹介しながら、それぞれの機種を徹底的に
比較検証している。またフィールドレコーディングの基礎を優しく
判りやすく解説しているので、まったくの初心者の方でも楽しく
学ぶことが出来る優れモノだ。
この本の中に僕のインタビューも掲載されているので、それも
あわせて見ていただけるとありがたい。(・・とひっそり宣伝)
それにしても、どうして今までそれほど注目されることのなかった
レコーダーが急に注目され、各メーカーからもぞくぞくと新機種が
発売されるようになったのかが判らない。IC レコーダーも含めると
この市場はどんどん拡大しているようで、僕のように録音を仕事に
している者にとってはとても嬉しい現象ではある。
もし少しでも録音やフィールドレコーディングに興味のある方は
是非チェックしてみてください。
*出版元のインプレス社のサイトはこちら

丸ビルライブレポート


audioac_130.jpg

少し古い話になってしまうが、8月2日の丸ビルでのライブの模様が
『オーディオアクセサリー』誌の130号に掲載された。
とても丁寧にレポートされた記事なので、ご紹介します。
この『オーディオアクセサリー』誌は、日本で最も信頼度の高い
オーディオ専門誌として知られていて、僕も『自然音漂流』と題して
フィールドレコーディングに関する連載記事を書かせてもらっている。
かなりマニアックな雑誌なので、オーディオに興味のない方は
なんのことだか判らないような内容かも知れないが、興味のある
方は一度本屋さんでチェックしてみてください。
*ライブレポートはこちら

朝崎郁恵ライブ無事終了

昨夜、青山円形劇場での朝崎郁恵さんのコンサートが無事終了した。
このコンサートは朝崎郁恵さんのベストアルバムの発売を記念したものだ。
朝崎さんとの出会いは6年くらい前に初めて奄美大島に行った時に
偶然手にした写真集『うたばうたゆん』についていたCDを聞いて
大ショックを受けて以来のおつきあいだ。
gonchichi.jpg
*楽屋でもギターを弾き続けていたゴンチチのおふたり
ゲストもそうそうたる顔ぶれで、ゴンチチさんを筆頭に、NHKの大河ドラマ
「篤姫」の音楽を担当し一躍注目された吉俣良さん、高橋全さん、それに
レギュラーサポートバンドの黒木千波留さん、川村亘平さん、徳原大和さん、
新原恭子さん、という豪華な顔ぶれ。そんななかに加えていただいただけで、
本当に光栄なことだと思う。
青山円形劇場の楽屋は小さく、男部屋1つ、女部屋1つという割り振り。
この顔ぶれがひとつの部屋にいるのだから、その賑やかなことといったらない。
初めて会った人達も多く、自己紹介をした頃はお互いおとなしくしているのだが、
慣れてくると楽屋話に花が咲く。
全さんが吉俣さんに飲まそうと、焼酎&ビールをご用意。残念なことに
吉俣さんは今日は車ということで飲めなかったのだが、飲んでるのと
変わりないくらいテンションが高く、僕も初対面だったのだが、昔から
知っているのではというくらい話が盛り上がった。
ビールをちびちび飲んでいるそのかたわらで、ゴンチチさんが延々
作曲&リハに励んでいる。その生ゴンチチをさかなにビールをちびちび。
いやぁ〜、贅沢なことですね。思わずリクエストしそうになった。
gon_asa.jpg
*ゴンチチと朝崎さんのリハーサル風景
そうこうしているうちに開演となり、出番が迫ってくるとちょっと
緊張してくる。その緊張をほぐすために(?)ビールをちびりちびり。
楽屋話が盛り上がり、ここには書けないような話で大笑いするたびに、
外の係りのひとに、会場に声がもれてます、としかられる。
それでも懲りずにアホ話で盛り上がる我らオッサンミュージシャン。
ゴンチチさんが見事なステージを終えると、その後は僕と高橋全さん
チームだ。朝崎さんが段取りを間違って、笑いをとってくれたので、
リラックスしてスタート出来た。
まずは奄美の夜の森だ。こわ〜いこわ〜いシーン。そこに朝崎さんが
ちょうちんをさげて再び会場に入る。ステージの周囲を歩きながら歌う。
奄美の夜の雰囲気のなかに全さんのリリカルなピアノが響き、そこに
朝崎さんの入魂の島唄。
夢がかなった。本当に夢がかなったと思った。
2曲目は僕の大好きな「今ぬ風雲節」。僕のCD「AMAMI」にも
収録されている曲だ。静かな波から徐々に大きな波へと変わるに
つれて、朝崎さんの歌声も力強く反応する。あぁ〜たまらん!
そしてアッという間に夢のステージは終わり楽屋へと戻る。
ふぅ〜〜!やったやった〜〜!!
楽屋にいた人達が、口々に素晴らしかったと誉めてくれた。
自分で言うのもなんだが、本当に素晴らしい出来だったと思う。
全さんのピアノも最高だった。この3人の共演は僕の夢だったので、
それがかなったことが何より嬉しかった。

*終演後、朝崎さん、全さん、吉俣さん、僕、そしてスタッフの皆さん

あまみんちゅドットコム

amaminchu.jpg
「あまみんちゅドットコム」というサイトに僕のインタビューが掲載された。
「あまみんちゅ」というのは奄美大島出身の人のことで、名前からも
判るように、このサイトは奄美大島に関連した情報を、東京を拠点に
全国に発信するというコンセプトで運営されている。
インタビューのバックナンバーの一覧を見ると、朝崎郁恵さんをはじめ、
そうそうたる顔ぶれで、いずれも奄美大島出身の方か、奄美と深い関係を
持っておられる方ばかりだ。奄美大島の出身でもない僕が、そんな中に
加えていただけるのは、本当に光栄なことだと思う。
もちろん僕にとって奄美大島は非常に特別な場所であり、自分自身が
アーティストとして少なからず成長した場所なので、奄美に対する
思いは人一倍強いと思っている。それを奄美の人達が受け止めて
くれているのが本当に嬉しい。
インタビューの内容も非常に良くまとまっており、僕のことを
とても理解してくれているのが判って嬉しい。
そんなわけで、興味のある方は是非読んでみてください。
*「あまみんちゅドットコム」はこちら

伊是名の思い出


*夜の晴れ間にあらわれた13夜月
伊是名を明日出ると決めた日、宿のご主人カズさんにそのことを伝えた。
カズさんは、「じゃあ今日は飲みましょう」と言ってくれた。
荷造りをし、島をもう一度ひとまわりし、港のターミナルに行き
ネットをつないでもう一度台風の状況を見る。やっぱり沖繩に
まともに向ってきている。このままでは18日のコンサートまでに
帰れなくなってしまう。やはり明日帰ろう。
島で世話になった人達に挨拶をしてまわり、となりのマーケットで
ビールを買って宿に戻った。カズさんはまだ圭一さんと一緒に
ビーチサンダル彫刻に熱中していた。ビーチサンダルに名前を彫ったり
模様を彫ったりしているのだ。
「もうすぐ終わるから飲みましょう」
「いいよ。部屋にいるから声かけて」
部屋に戻り、テラスのイスに腰をかけて、海をながめながら
ビールを飲んだ。伊是名に来てから何度も繰り返したことだ。
このテラスで飲むのが大好きだった。これもしばらく出来ないと
思うと胸がいたかった。
1缶飲み終わり、下の様子を見に降りたら、食堂ではカズさんの奥さん、
圭一さん、カズさんの友人ご夫婦が集まって、ビールを飲みながら談笑していた。
「お〜、ジョーさん、調度いい。さあ飲みましょう。」
料理自慢のカズさんの手料理をつまみながら飲んだ。最初はビールで乾杯。
その後カズさんが「緑」という新潟のお酒を出してきた。このお酒の
送り主は、僕をカズさんに紹介してくれた大和のヘアアーティスト、関谷さんだ。
島の人はよく飲む。一升瓶はアッと言う間に空になった。次は濁り酒だ。
これも本州から送られてきたもののようだ。これもアッサリ完飲。
最後はやっぱり島酒(泡盛)だ。楽しい時間はアッという間に過ぎて行く。

圭一さんが、「ジョーさん、これプレゼントするよ。持って帰って。」
それは圭一さんが今日彫っていたビーチサンダルだ。見事な模様が
彫られている。ハイビスカスの花びらまでが綺麗に彫られている。
「これもらっても、もったいなくてはけないよ。」
「いいです、いいです。ばんばんはいてくださいよ。」
「じゃあ、これうちの壁にかけて飾っておくよ。ありがとう!」
お礼に「NSO」のCDをあげた。
そして一行は、まだ飲むぞ!とばかりカラオケへと出かけていくのだ。
島の人達は暖かい。こちらが心を開くと誰もが暖かく迎えてくれる。
その心に触れると痛めていた心も癒されていく。
きっとまた来よう。伊是名島は本当に美しい島だ。

Back To TOKYO


昨日東京に戻った。天気図を見ると、出発予定の16日には那覇空港が
暴風域に入る可能性が高く、今回の台風の進路の遅さから考えると
18日のライブまでに戻れない可能性が高かったので、やむなく
東京に戻ることにした。この朝崎郁恵さんとの共演だけはなんとしても
出たかったし、これに穴を空けるわけにはいかない。
まさに断腸の思いでの決断だった。
僕が狙っていたのは15日夜から16日明け方にかけての満月の
夜の海を録ることだった。もくろみでは、台風が通り過ぎた後の
静かな満月の夜の海を録りたかったのだが、台風13号の驚くほど
遅い動きはのため、満月の夜も晴れることはないことが判った。
それどころが、台風は進路を東に変え、まともにこちらに向って
来る様子だった。
目的を果たせず島を出るのは本当に残念だが、まあしょうがない。
きっとまた島に来いということだろう。
そんなわけで、無事、東京に戻ってきました。