そのいち

屋久島にまた行ってきた。昨年に続き2度目だ。前回は音の収録のためだったが、
今回は映像作品を作る、ということでビデオもまわしてきた。それもただのビデオ
ではない。ハイビジョン映像である。なにがすごいって、もうそれは今までの
ビデオの倍以上はきれいなのだ。と言っても判りにくいだろうが、見ればすぐ判る。
それくらい格段にきれいな映像が撮れる。今回はそのハイビジョン映像とデジタル
バイノーラル録音による自然音という、今まで誰もやったことのない試みなのだ。
airport_01.jpg
そんなわけで、いつもは単独行を基本とする僕だが、今回はビデオクルー2名を
引き連れてのロケとなった。ビデオ係りはモリモッちゃんと小坂君のふたり。
モリモッちゃんとはもう20年来の友人で、彼が最初にロスに移住したころからの
友人で、仕事も遊びも共にしてきた仲である。小坂チャンはモリモッちゃんが
東京で新しく始めた会社の社員で、熱血モリモッちゃんの右腕的な存在だ。
そんな気心の知れた彼らとの仕事ということと、自然を素材とした僕の作品としては
初めての映像付き、ということで、始まる前からかなりワクワクしていた。
ロスから大阪を経由して鹿児島入りした僕は、鹿児島空港の屋久島行きの出発ゲートで
東京から来る彼らと待ち合わせることにしていた。
先に付いているはずの彼らがゲート付近にいない。携帯で呼び出すと飯を食っている
とのこと。ゲートで待っていると、彼らがやってきた。
よ〜よ〜と再会の挨拶をかわしつつ、まず最初に彼らの手荷物を見てぶったまげた。
カメラのでかさ。そして周辺機材の分量。
僕はハイビジョンカメラがあんなにでかいとは知らなかった。ふた昔くらい前のプロ用
ビデオカメラを想像していただければ良いと思う。そして三脚のサイズときたら、まるで
シュワルツネガーがターミネーター3でブン回していた、バルカン砲くらいのサイズ
なのだ。
ジョー:「ねえ、それ、ホントでかいね。それ担いで山登るんだけど、大丈夫?」
モリモッちゃん:「ああ、平気平気。オレ毎週ジムで鍛えてるし、小坂ちゃんも
担いで歩くの慣れてるからさ。なあ、小坂ちゃん。」
う〜〜〜ん・・・そうかなぁ〜〜??
コイツラ、ヤマヲナメトルナ!・・・・
心の片隅からふつふつと沸き上がり始めた不安をよそに、我々は屋久島行きのプロペラ機に乗り込んだ。
airplane_02.jpg
*この『屋久島ロケ日記』は2005年4月1日から4月12日の間に
行なったロケの記録を元に書き起こしていますので、リアルタイムでは
ありません。

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